もう一つ、別の角度から見てみましょう。
厚生労働省によると、高齢者の閉じこもりは、要介護状態になるリスクを
高めたり、寝たきりになるケースが増加することが指摘されています。
日本看護科学誌に掲載された「公共交通機関の少ない地域における
運転免許返納者の返納理由、車のない生活の受け止めと外出状況」では、
免許を返納した高齢者のその後の受け止め方を研究しています。
この研究では、返納する主な理由は「認知症・認知機能低下」「身体機能低下」
「事故予防」の3タイプに分けられることがわかっています。
免許返納後、「通院」や「買い物」は地域サービスなどの活用によって
代替手段を見つけることが出来ていましたが、「娯楽」や「交友」では、
代替手段が見つからないと家に閉じこもってしまう傾向が示唆されています。
こうした健康被害を防ぐという意味もあって、免許の自主返納がなかなか
進まないのかもしれません。
でも高齢者の自動車事故は防がないといけません。