損害保険料率算出機構(*1)は、6月28日に住宅向け火災保険の制度改定を発表しました。
*1:7月5日のお知らせをご覧ください。

改定の概要は
1,住宅総合保険の参考純率について、全国平均で13.0%引き上げます
2,水災に関する料率を地域のリスクに応じて5区分に細分化します

損害保険各社は今回の制度改定を含めて2024年度中に適用する見通しですが、
保険料の実際の値上げ幅は各社が参考純率などを基に個別に判断されます。

火災保険といえば火事のイメージが強いのですが、実際には台風や豪雨による
洪水・高潮、土砂崩れで建物や家財が被害を受けた時にも支払われています。
損害保険料率算出機構によれば、水災を理由にした2016~2020年度の
保険金の年間平均支払額は400億円強で、2011年~2015年度の平均と
比較すると約4倍に増えているそうです。

保険金の支払いが増えると加入者が支払う保険料が高くなるため、水災のリスクが
低い地域に住んでいる人は水害補償を外すようになってきています。
そのため金融庁の有識者懇談会は報告書で、水害リスクの差を保険料に反映するのが
妥当と指摘していました。