一般的に、交通事故の加害者である社員は、民法の「不法行為責任」を負います。
そして、使用者である会社は社員が起こした事故(不法行為)が、発生を十分予見
できるものであった場合、民法による「使用者責任」を負います。

事故の予見が出来るのか?については、自動車による交通事故は日常茶飯事なので
十分予見が出来るとして、使用者責任が認められやすいといえます。

使用者責任は社員の不法行為責任を前提に発生するもので「会社は社員を使って
利益を得ているのだから、その社員が引き起こした損失についても責任を負うべきである」

という考えに基づいていて、被害者は加害者である社員だけではなく、会社に対しても

損害賠償請求を行うことができるのです。

会社が使用者責任を免れるには「被用者の選任や事業の監督に相当な注意を払ったこと」
または「相当な注意を払っても損害が生じざるを得なかったこと」が明らかである必要が
あります。簡単に言えば「会社に責任はない」ということですが難しいでしょうね。